先日、18日の話を。
●
お昼過ぎから始まった
ひよっこ手芸部2回目。
押さえるとこだけ教えてもらって、
自由にチクチクする楽しさを
味わえたらいいなー、
妄想していた望みは
叶いました。
しかし。
赤い刺し子糸に
綿麻の肌色、
それを取り囲む
藍色捺染染めの浴衣地が
予定調和のようにまとまって、
生まれ続ける
祭りのお面的な鍋つかみ。
…
まさかの、
ひょっとこ手芸部!
ピヨピヨと泳ぐ会話、
それをまとめる先生、
お腹が痛くなる位に
爆笑して終わった…
それは、ミラクル。
魔法が切れてみれば
それほど、ひょっとこでは、無い…?
(風味は消せない)
そのままの流れで翌日、
縫い糸を片手でピンピンと弾いて
ねじれをとる方法を復習しながら、
手織りの麻蚊帳のハギレで
目隠しカーテンを作りました。
我が家で扱っているものは、
素材としての昔着物(戦前がメイン)や
パーツが多いのですが、
手芸を不得手とする
お客様のつぶやきも多い。
『こんな柄で、
スカート作れたら、素敵なのに。
でも、無理無理。』
味のある古布たちを
年間何百枚も見て触りながら、
私も作りたいものは沢山。
(頭の中にだけ…)
いつの間にか身についた
心の縛りは
人ごとではありませんでした。
『作れたらいいですよねー』
でも。
作っていいんだと思う。
↑水仙の球根に混じって定着したらしい、ネリネの花。
実際にヨレヨレミシンや
よちよち手縫い作品を
見せて下さる方もいます。
それらは何故か、
(いや当然なのかも)
その人の雰囲気に
ぴったり寄り添い合って、
とても魅力的。
何より愛らしい。
手をかけた愛着、なんだな。
もちろん、セミプロ並みな
腕前を持つ方もいるけれど、
正直、どちらもアリ…。
プロの技が必要なときは
外部オーダーも利用して、
創作へのハードルが
また少し低くなった気がします。
参加者さんのお見送りも
慌ただしく、
終了後にふたたび
津南のなじょもんへ。
津南地区唯一の無形文化財、
夏の奉納祭【赤澤神楽】
見学ツアーに参加してきました。
500円の参加費で、
会場まで20分強往復のバスと
優待観覧席がセット。
↑お社の作りが、立派だった。
そういえば、
縄文式土器写真展の作者氏が
バスで前の座席に。
ものすごーーーく、雰囲気のある…
紋付の夏着物に袴姿。
50代とお聞きしてたけれど、
驚異的にお肌ツルツル美男子風。
ご本人の解説が入ると
写真の見え方も違いました。
さておき。
山の中腹に位置する
赤澤集落。
かつては十日町広域を現す
【妻有(つまり)】の語源となった
【津張庄(つばりのしょう)】
の中心だったそうです。
赤澤神楽の奉納については
南北朝に遡るとか
明治に始まったものだとか、
諸説あるらしいのですが、
今回は6年ぶり、
町の無形文化財に指定されてから
初めての開催。
ときに数十年の間が
空いてしまう理由は、
準備にとんでもなく
手間とお金と時間がかかるから。
山から貴重な杉の古木を
何本もひき出し、
(昔はソリで雪融けの頃に運んだそう)
150人掛かり(!)で
舞台を組み上げるとか。
その技術も含めての保存が
始まりつつあります。
型染めの幕や、
手描きの豪華な書き割りが、
少なくとも明治のもの!
(幕は12年製だった)
100年以上経た屏風や木綿布は
そこいら中が老朽化して、
遠目に見ても満身創痍
(だけど最高に美しい)。
文化財指定で補助金がおりたら
現在の衣装や大道具は保存、
新しく作り直す計画があるとか。
次はまた6年後だね、
という声がそこかしこで。
小学生のうちに
1度は参加できるよう、
との計らいらしい。
今、見に行って良かったーーーーー!
立ち見沢山。
数百人のお客さん。
お祭りの始まりは
天狗様が大きな松明を持って、
結界の前で
炎を振り下ろした瞬間から。
彼方とこちらが繋がる。
そして演目の前に、
場を清める為の獅子舞。
動きがユーモラスで、
笑いが起こる。
そう。演目の内容は、
子どもの可愛さや
青年たちのかっこよさ、
おやじ世代のアカラサマで
いっそ清々しい下ネタ尽くし、
かつて講を組んで
お伊勢参りした人たちが
持ち帰ったかもしれない踊りは、
100年以上前には、
きっとハイカラに見えた。
歴史あるもの、
長く続くものたちは、
敷居の高いものだけじゃなく、
時に、どうしようもない
クダラナさに笑い、
分かりやすさに盛り上がる。
精錬前の滋養豊かな、
これも文化の一形態。
全てが絡み合う。
フィナーレは、田んぼの真ん中で
盛大に打ち上げ花火。
23時終了まで、
夏の夜を堪能しました。
●
川沿いにいた
カラストンボも少なくなって、
夜にはカエルの合唱が
美しい虫たちの鳴き声に
入れ替わりました。
ヨウシュヤマゴボウが色づき、
そろそろススキの穂がひらく。
そこかしこに、秋の気配です。
●
お昼過ぎから始まった
ひよっこ手芸部2回目。
押さえるとこだけ教えてもらって、
自由にチクチクする楽しさを
味わえたらいいなー、
妄想していた望みは
叶いました。
しかし。
赤い刺し子糸に
綿麻の肌色、
それを取り囲む
藍色捺染染めの浴衣地が
予定調和のようにまとまって、
生まれ続ける
祭りのお面的な鍋つかみ。
…
まさかの、
ひょっとこ手芸部!
ピヨピヨと泳ぐ会話、
それをまとめる先生、
お腹が痛くなる位に
爆笑して終わった…
それは、ミラクル。
魔法が切れてみれば
それほど、ひょっとこでは、無い…?
(風味は消せない)
そのままの流れで翌日、
縫い糸を片手でピンピンと弾いて
ねじれをとる方法を復習しながら、
手織りの麻蚊帳のハギレで
目隠しカーテンを作りました。
我が家で扱っているものは、
素材としての昔着物(戦前がメイン)や
パーツが多いのですが、
手芸を不得手とする
お客様のつぶやきも多い。
『こんな柄で、
スカート作れたら、素敵なのに。
でも、無理無理。』
味のある古布たちを
年間何百枚も見て触りながら、
私も作りたいものは沢山。
(頭の中にだけ…)
いつの間にか身についた
心の縛りは
人ごとではありませんでした。
『作れたらいいですよねー』
でも。
作っていいんだと思う。
↑水仙の球根に混じって定着したらしい、ネリネの花。
実際にヨレヨレミシンや
よちよち手縫い作品を
見せて下さる方もいます。
それらは何故か、
(いや当然なのかも)
その人の雰囲気に
ぴったり寄り添い合って、
とても魅力的。
何より愛らしい。
手をかけた愛着、なんだな。
もちろん、セミプロ並みな
腕前を持つ方もいるけれど、
正直、どちらもアリ…。
プロの技が必要なときは
外部オーダーも利用して、
創作へのハードルが
また少し低くなった気がします。
参加者さんのお見送りも
慌ただしく、
終了後にふたたび
津南のなじょもんへ。
津南地区唯一の無形文化財、
夏の奉納祭【赤澤神楽】
見学ツアーに参加してきました。
500円の参加費で、
会場まで20分強往復のバスと
優待観覧席がセット。
↑お社の作りが、立派だった。
そういえば、
縄文式土器写真展の作者氏が
バスで前の座席に。
ものすごーーーく、雰囲気のある…
紋付の夏着物に袴姿。
50代とお聞きしてたけれど、
驚異的にお肌ツルツル美男子風。
ご本人の解説が入ると
写真の見え方も違いました。
さておき。
山の中腹に位置する
赤澤集落。
かつては十日町広域を現す
【妻有(つまり)】の語源となった
【津張庄(つばりのしょう)】
の中心だったそうです。
赤澤神楽の奉納については
南北朝に遡るとか
明治に始まったものだとか、
諸説あるらしいのですが、
今回は6年ぶり、
町の無形文化財に指定されてから
初めての開催。
ときに数十年の間が
空いてしまう理由は、
準備にとんでもなく
手間とお金と時間がかかるから。
山から貴重な杉の古木を
何本もひき出し、
(昔はソリで雪融けの頃に運んだそう)
150人掛かり(!)で
舞台を組み上げるとか。
その技術も含めての保存が
始まりつつあります。
型染めの幕や、
手描きの豪華な書き割りが、
少なくとも明治のもの!
(幕は12年製だった)
100年以上経た屏風や木綿布は
そこいら中が老朽化して、
遠目に見ても満身創痍
(だけど最高に美しい)。
文化財指定で補助金がおりたら
現在の衣装や大道具は保存、
新しく作り直す計画があるとか。
次はまた6年後だね、
という声がそこかしこで。
小学生のうちに
1度は参加できるよう、
との計らいらしい。
今、見に行って良かったーーーーー!
立ち見沢山。
数百人のお客さん。
お祭りの始まりは
天狗様が大きな松明を持って、
結界の前で
炎を振り下ろした瞬間から。
彼方とこちらが繋がる。
そして演目の前に、
場を清める為の獅子舞。
動きがユーモラスで、
笑いが起こる。
そう。演目の内容は、
子どもの可愛さや
青年たちのかっこよさ、
おやじ世代のアカラサマで
いっそ清々しい下ネタ尽くし、
かつて講を組んで
お伊勢参りした人たちが
持ち帰ったかもしれない踊りは、
100年以上前には、
きっとハイカラに見えた。
歴史あるもの、
長く続くものたちは、
敷居の高いものだけじゃなく、
時に、どうしようもない
クダラナさに笑い、
分かりやすさに盛り上がる。
精錬前の滋養豊かな、
これも文化の一形態。
全てが絡み合う。
フィナーレは、田んぼの真ん中で
盛大に打ち上げ花火。
23時終了まで、
夏の夜を堪能しました。
●
川沿いにいた
カラストンボも少なくなって、
夜にはカエルの合唱が
美しい虫たちの鳴き声に
入れ替わりました。
ヨウシュヤマゴボウが色づき、
そろそろススキの穂がひらく。
そこかしこに、秋の気配です。