薄荷油

お爺ちゃんたちの夢・薄荷油。

六日町の旧道沿いにある
倉庫の一階で、

毎年この時期に
行われているという
日本薄荷の蒸留作業を
見学してきました。

3-3+

御年96歳(一番右)のお爺ちゃんが、
たった一人で始めてから、早13年。

先生は居ない、
技術面の文献も見つからない。

最初の作付け面積は、
一畝(30坪)。

失敗して改善点を考えても、
それを試せるのはまた来年。

3-3+++

1週間、朝から晩まで続けた
薄荷絞りもこの日でおしまい。

350年前の記録に残り、
塩沢・六日町地域の
重要な産業だった薄荷油作り。

水が上がらず耕作地としては
不適だったところでも、
日本薄荷はよく育った。

(連作には向かないので、
4年もたつと植え替えの必要が)

3-3++++

今から80年くらい前に、
養蚕に切り替える家が増えるまで、

1年に3回の刈り入れをして加工、
専門に販売するお店が
塩沢町に5軒程あったとか。

3-3*

この日、お手伝いに来ていた
お爺ちゃんたちは60-80代。

[自分も95歳までは生きるから、
あと13年は楽しめる。]

昭和4年生まれのMさんが笑う。

基準が96歳で夢を追いかける
Kさんの姿なもので、

そんなの無理だとは
誰も思っていない顔。

3-3**

先達に当たる
北海道・北見の薄荷生産会社の
社長さんに来ていただいて、

技術指導を受けたりしながら、
(もちろん企業秘密は秘密だけど)

エッセンシャルオイルと
蒸留水の抽出まで成功。

薄荷の結晶を再現するのが、
次なる目標だそうだ。

北見のカタログには
ラインナップされている
美しいクリスタル。

霜柱のように
屋外で作ったと伝わる。

3-3***

[農業に関わる仕事は、
もうけが出るまで10年]だそうな。

この薄荷に関しては、
とうに10年を越えてしまった。

気の長い話だ…

お爺ちゃんたちには
夢がある。

お米の生産は価格が下がって
苦しくなるばかり、

地元の産業として、
再び薄荷に光を当てたい。

仲間と一緒に試行錯誤。

3-3*****

儲けを出す為の行いを
[仕事]と呼ぶにしても、

(金銭、地位、公共の利益、自分の満足、とか
何を得たいかは各人違っても)

お爺ちゃんたちの仕事の器は、
大きかった。

出来た試験品をこれまで
数百人に配って、
感想を聞いて改良して、

正式に販売を始めたのは、
昨年の10月頃。

取扱店はまだ、片手で足りる。

3-3++

微力ですが、
我が家でも薄荷油のスプレー、
取り扱いを近々始めます。

花粉症に効き目抜群とか。
(マスクにしゅっとするだけでOK)

3-3******

干し薄荷の入っていた
茶色い空袋が積み上がっていました。

大量の薄荷からとれる精油は、
本当にちょっぴりで、
天然効能の固まり。

蚊にもお米にも効く
虫除けになったり、

適当に薄めたものを
肌にすり込めば、
血行を良くしてくれる。



当座のパンフレット作り、
したいなぁ。

素敵な聞き取りエピソード、
沢山あります。

お爺ちゃんたちを見習って、
荒削りからでも。

3-3+++++

全てが最初から
スイスイ行かない。

路地植えの柚子の木は、
10年、15年かけて実を付けるし、

ちょっとお急ぎすぎかも、
いろんなこと。

(82歳のお爺から、あなたは
子どもを作ることに集中!と
何度も言われましたが…あはは



3-3

作業の真似をする6歳のお孫さん。

朝40度の熱があって、
今日は学校をお休み。

3-3****

お爺ちゃんたちと一緒に居たら
いっきに36度に下がったとか。

最高の妙薬かも知れない。

お互いに

1並びの日々。

あんまり重なるので、
意識するようになった
時計のぞろ目。

文字盤と目が合って、
11時11分などは見つめてしまう。

今日の日付もぞろ目が楽しい。

1-11

↑大正期の紙もの。

ぞろ目は100年に1度
と言うけれど、

毎日が一生分の唯一だって、
口にしても書いても、

どこか押し付けがましくて
気恥ずかしく感じられるな…

何でだろ。

言われなくても分かってるよ!
そう思いたい。のかも。



1-11****

部分ごとに始めている
店内の片付け。

和室には昔着物がいっぱいだけど、
昭和ものが増えています。

リメイクした作品を見れば
懐かしい温かさを持っているから、
決して悪い生地ではないのです。

アンティーク(100年以上たつもの)古布を
提供することが難しくなってきている…

ここ数十年のレトロ布も
捨てがたいから、
リメイクしてからの提案を
考えています。

もちろんこれまで通り、
着物、布のままでも販売しつつ。



1-11*

今、両手の甲に
すっきりと美しくて潔い、
魚沼薄荷オイルの残り香が。

夏の虫除けスプレーにしたり、
マッサージして血行増進に、
箪笥の防虫に、使い道は様々です。

外国産の多種多様で
繁殖力旺盛なミント類に押されて、

雑草だった筈の日本薄荷も、
あえて栽培されるまでに
なってきているらしい。

何百年も遡って、
塩沢町は薄荷等や薄荷油の産地として
名を知られてきました。

アトマイザーに入った薄荷水を
近々、取り扱い予定です。

途絶えていた技術が、
再び復興したことは喜しい。



近々入荷予定のもの、
あと2つ。

鉱物染めの下着と靴下は、

フランスの岩石で染めたイエロー。
ブラジルの紫水晶で染めたピンク。
バリ島の岩石で染めたグレー。

そして
カリフォルニアの完全無農薬農場で
育った色付き綿花のブラウン。

全てオーガニックコットンです。

1-11*****

もひとつがイランの絨毯、
ギャッベ。

椅子に敷いたり、
玄関敷きできるサイズを
ご紹介する予定です。

薪ストーブの前に置いて、
動物と人間が一人と一匹、
ごろんと寝転ぶにも良いかな〜

初めて絨毯というものに
一目惚れしてから、

背景に横たわる物語を知り、
さらに魅了されています。

(シンメトリーなペルシャ絨毯は
美しいけれど、ギャッベののびのびした
世界観には叶わない!

…個人の嗜好。もちろん)

1-11***

↑手元にある1枚は、
井戸や水場の模様だと知りました。
あー、だからインディゴ…

荒れ地を遊牧する生活の中、
大地でギャッベを織る、
カシュガイ族。

草木染めの原毛の
きっと野性的な匂いや、
地平線にかすむ光を拝んでみたい。



1-11**

台所の食器棚と、
野菜・果物入れにしている
木の箱たち。

段ボールにプラスチック収納を
すこーしずつ減らして、
心地よく感じる生活にシフトできたら。

(材質の好みはこれもきっと、
個人差があるけれど)

なんにせよ、
お掃除に専念します…



地元で作られている
昔ながらのものと今のもの、

古道具と相性の良い
天然染めの布たちまで、

春に向けて種を植えるように、

なにもかも、
ちょっとずつ。

1-11+

↑1/9 に行われた、賽の神の準備中。

火がつけられた夕方頃、
手塩氏と暖房器具前で寝ていました…

冬眠暁を覚えず〜
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