*営業時間変更のお知らせ
●5月29日(火)14時で閉店します。
前日に顎の骨を削っての
親知らず抜歯手術の予定で、
術後の措置が必要なためです。
と、書くと恐ろしや…
●6月7日(木)親子遠足のため、
臨時休業いたします。
お店の14歳の誕生日は、
美しい蔵の中で
迎えました。
緑の中、
景色の一部として
溶け込んでいる建物です。
明治の末期から
ずっと今まで。
もうじき
場の命を閉じる前に、
繋がらせてもらえました。
石の土台。
この現場も、
なんて美しいんだろう。
蔵の扉は3枚。
一番外側の漆喰に
蜘蛛の巣。綺麗。
壁の神様(仏様?)に柏手を打ち、
仕分けに戻る。
…君はいつ、
この場所に入り込んだの?
箱の中で時を刻んで、
缶詰の中身は
今では誰もわからない。
置いてきたものの
一部をスナップで。
全ては持ち帰れないから、
その場でかなり取捨します。
(買取のスタイルは
業者さんによって
千差万別かとは思います。
私は品物・布の強度や
需要との兼ね合いを考えながら)
越後上布の糸。
沢山の管巻。
積み重ねられた
時間の置き土産。
夜着など。
捨てるには
勿体ないけれど、
まず1着から
綿を抜くのに1〜2日、
さらに薄く残る綿を
コロコロなどで取り除き…
数日がかりで
布に戻す作業が必要なので、
どれを残すのか
かなり悩みます。
以前はスルーしていた
肌着なども、
戦前のものの価値に
気がつきつつあり、
詳しく見るように
なりました。
たやすく捨てられて
しまうものほど、
実は
残らないからです。
そうして
譲っていただいた
選りすぐりたち。
順次洗いますが(絹は虫干しのみ)
まずは、
日光浴しよう!
長く眠っていたから、
木漏れ日の下で
しっかり乾かして
身軽になろう。
庭のため池では
命が揺れてる。
生態系の一隅は
大きな世界。
仕事を終えてから
峠を越えて、
十日町でささやかに
お祝いご飯を。
昨年11月にオープンした
IL CATLA GRILL(イルカトラグリル)さん。
緑がたくさん。
娘の大好きな
小さくて可愛いものも
たくさん。
アンチョビ苦手な夫も
食べられた、
アンチョビポテト。
どれもこれも
美味しかったなぁ。
ワインカクテルで
ほろ酔い、
良きお祝いに
なりました。
「大きなことをする」
ことを目標にせず、
この世界の一隅で
やれることをやります。
この場所に居ながらに
味わえることを、
それを超えるものを、
遠くに求めなくとも。
蔵の佇まいに感じるように、
下手に手を加えなければ
実はすでに全てが
整っているんじゃないか、
完璧な形に。
14年間、途切れなく
お店を続けられました。
ありがとうございます。
買い出しもお客様も
どの機会が欠けても、
ここまで
来れませんでした。
この場所と役割を
続けていきます。
15年目もどうぞ
よろしくお願いいたします。